災害・学校トイレシンポジウム
避難所生活における健康とトイレを考える
日付:2006年3月30日
場所:神奈川県立青少年センター
主催者:神奈川県 神奈川県教育委員会 日本トイレ協会 内閣府など
参加のねらい
以前の一般質問などにおいて、一人暮らしの高齢者の把握を市で確実に実施し、台帳を確実なものにしていただく事を要望していた。またこの台帳は災害時の要援護者登録台帳とも内容がリンクしているはずだが、実質的には要援護者登録の方が数が少なく、その打開策を計りたく参加した。
内容
- 「災害時要援護者対策と避難所でのトイレ対応」
丸山直紀氏(内閣府災害応急対策担当参事官補佐)
災害時要援護者の避難支援ガイドラインの改正について解説・トイレ対策を含め、福祉避難所の設置、情報の伝達・共有化などについて - 「避難所での健康管理とトイレ」
佐藤久美氏(小千谷市健康福祉保健士)、黒田裕子氏(NPO法人 阪神高齢者・障害者支援ネットワーク理事長)
所感
- 福祉避難所の計画(レイアウト・運営方法)はどの程度進んでいるのか。
- 日常的に行っている業務とリンクさせた、もしくは類似の業務は災害時においては、人員の不足・過剰を招くもととなる。(例:福祉関連部署に過剰に負担がかかるなど)災害時の各課の業務分担を明確にしておくべき。
- 障害者・健常者の行動計画は別々に作成し、住み分けをきっちり行っておくべき。
- 個人情報保護法令、また条例の見直しを行う。例外規定の解釈・運用によっては要援護者登録台帳の拡充への道がひらける可能性もある。
- 他市・他県より救援物資が到着するまで持ちこたえられる備蓄量を早急に想定しなおして、計画を組む必要性を検証する。
- 避難所の運営においては、生活の場ともなる避難所エリア、また救護エリアを分けて設置したほうが望ましいとのこと。計画ではどのような扱いになっているか。
- 地域防災計画は各自治体、団体との連携はどの程度できるのか。
- 改定された内閣府のガイドラインと地域防災計画との整合性、また地域特性に合わせた特殊事項の盛り込みの過不足のチェック。
日ごろは大きく取り上げられないトイレの観点からこのシンポジウムは語られ、かなり興味深く、有益なものであった。