視察レポート(2009年10月29日)

横浜市あおばドッグラン視察報告書

日付:2009年10月29日(木)
場所:あおばドッグラン(横浜市青葉区下谷本町17)
担当者:横浜市総務部地域振興課 丹羽仁志氏、NPO法人ドッグランネットワークPals 理事長藤田昇良氏

目的

鎌倉市では狂犬病注射済登録犬数が10,000頭を突破し、愛犬家が多い。しかしながら市内公園はスペース的な問題もあり犬の放し飼いはもとより、犬の立ち入り自体を禁止している公園が大半を占め、愛犬家にとっても大変厳しい状況となっている。

青葉区ではやはり犬が10,000頭以上おり、ドッグランの設置機運が高まり、設置となった。運営の実情や設置までの経過を知ることによって、鎌倉市での設置可能性を検討するために視察を行った。

地域担当課ヒヤリング

  • 用地 横浜水道局所有の遊水地上に設置されている 一部中日本高速会社の高速道路橋脚がある。また周辺のテニスコートやスポーツ広場は将来的な高速道路建設用地とされているが、現行は問題ない。しかし確保までには、ドッグランシュミレーション時期の併せて3年ほどかかっている
  • 初年度設備投資(ネット、倉庫、管理員用の小さな小屋など)で600万円ほど。2年目からは運営費なども計上されず、ほぼゼロ。しかし、周知のための広報活動(広報誌・HPなど)でフォローはしている。
  • 行政サイドからはこういった運営を一手に引き受ける団体があるからこそ設置が可能となった認識。行政だけでは難しい(というか、できない)。
  • 担当となっている地域振興課は地域窓口課という認識。他にも民間協働事業を実施している(わりと熱心)。地域的には富裕層が多い。都心への通勤人口が多く、横浜市民という意識よりは青葉区民という意識が高い。 子育て現役家庭も多いが、元気な高齢者が多い。
  • 将来的にも場所を拡大する予定はない。
  • 年2回協議委員会を開いており、獣医師会、地域住民、運営サイドを現状報告してもらっている。
  • ドッグラン以外の公園で勝手に放し飼いをする飼い主がおり、苦情がある。

運営主体 NPOドッグランネットワークPals ヒヤリング

    • ドッグランありきではなく、まずは飼い主のマナー向上と生き物の命の尊さを知るようにしてほしい
    • 飼い主意識が高くなければこういった場所の運営もできない
    • 署名集めは駅などより、公園で集まっている愛犬家、またある市議会議員のネットワークを通じて集めた
    • ドッグラン開設までに会員で場所提供者がおり、そこで実施シュミレーションを3年間かけて行った。運営方法・マナーの精査を行う。その間用地確保
  • やはり運営時間にきちんと当番ができる人を確保できるのが難しかった。昨年度は登録会員が1,200人いたが、ほとんどきておらず、交通費を払って人員を確保しなければならなかった。今年は幽霊会員は整理し200人にした。顔の見える範囲なので、きちんと当番も実施されている。
  • 利用者はドッグランの開設は好意を持って迎えている
  • 新しい利用者も入りやすいように、工夫している(古顔がいばっていたら相談すること!など声がけしている)
  • 多い時には30~40頭がいる
  • 当番は基本的には二人。会員で毎月草刈。週4回開放
  • 税金を使って開設している施設だから、きちんと利用する会員を増やしたい
  • 優良会員を拡大したい
  • 昨年度はスポンサー企業がついていた 年間50万円(草刈機のガソリン代・当番の交通費などに利用)
  • ドッグランは安全な場所ではなくて、まず危険な場所と認識してほしい。

まとめ

  • 土地確保の可能性の検討。
  • 運営できる組織が存在するのか。もしくは今後編成できるのか(ボランティアではなくて、義務!ときちんとこなせなくては、と理事の言葉)定期的に場所開放・施錠・草刈・清掃ができる人員の確保ができなくてはいけない。
  • 飼い主マナー向上・意識向上で周囲にも理解の得られるような体勢づくり。
  • 獣医師会との連携も視野にいれて(マナーの講習など)。
  • 写真は左側より 大型犬用スペース・管理者用スペース・マナーなど記した看板。

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