視察レポート(2006年01月)

平成17年度第3回市議会議員特別セミナー

日付:2006年1月12日~13日
場所:全国市町村国際文化研究所
主催者:全国市町村振興協会

参加のねらい

世界における日本の立脚点、また社会保障のあり方など市議会議員が持つべき知識について網羅的に行われる研修の参加によって資質のアップを図るため。

概要

  • 「改革と今後の展望 新しい時代の政治・行政のあり方」
    大嶽 秀夫氏 (京都大学大学院教授)
    戦後60年を経過した日本の中での政治はどのように変化してきたか、また政治というものがどう捉えられてきつつあるかを包括的に説明する
  • 「公務員制度改革の動向と今後の課題」
    稲継 裕昭氏 (大阪市立大学大学院教授)
    公務員制度改革はどのような勢力によって展開されてきたのか、また現時点での改革の状況、地方公務員制度の改革、また2007年問題など今後の諸課題について
  • 「今後の社会保障制度の行方―みんなが支える制度を目指して-」
    堤 修三氏 (大阪大学大学院教授)
    社会保障を取り巻く時代状況について、2004年改革など年金制度の動向や、現在考えられている課題についての説明 また医療費抑制のための医療費制度改革などについて等

所感

現在どの自治体でも50歳以降の職員が60%近くを占めていること、07年問題を考えれば、育成、再任用、配置など様々な課題を一挙に解決していくことが必要だ。現在鎌倉市においては、人員の削減、また評価制度の試行など一定の前進は見られるが、現実的には諸課題解決に向けての壁は厚い。しかしながら、地方公務員制度は、国の動向を待つまでもなく、条例などで、各職員の昇任・給与などの制定は可能である事から、地域の自立性に基本的には委ねられており、後はスピーディーにそれらを制定し、運用していくことが必要という認識を新たに持つことができた。

社会保障制度については格差拡大によって、社会保障の役割が重要になる一方でそれを支える負担能力が低下していることから、その役割が十分担いきれるのか、という話にこの問題の緊急性を感じた。また国の動向も国民の負担の増減についてスタンスが定まっていないことから、抜本的な取り組みへの実施はまだまだ端緒についたばかりと思った。

尚、今回のセミナーに参加し、全国市町村国際研究所に訪れる機会によって、同研究所が行っている事業を垣間見るチャンスを頂けたことも大きな収穫であった。また、今回全てのセミナーが大変興味深く、収穫の大きいものであった。

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