視察レポート(2005年07月)

これからの観光戦略 外国人誘客を目指して
第7回都市経営セミナー

日付:2005年7月7日
場所:日本都市センター会館
主催者:財団法人日本都市センター 全国市長会

参加のねらい

小泉首相が提唱した、ビジットジャパンキャンペーン、外国人観光客を増やそう、という動きが2003年より展開されている。しかしそれは、海外からの入国者が増えることだけでなく、多様な地域文化・資源を生かし、都市における地域経済・地域文化の活性化に繋げるものである。それぞれの都市の試みを学ぶことにより、鎌倉市の行う観光行政への応用を考える。

内容

事例報告「映像による観光振興」田中まこ

神戸フィルムオフィス代表 など2000年9月神戸市にフィルムコミッションを設立。主にフィルムコミッションの運営方法、設立の意味、また効果などについて触れられた。

パネルディスカッション-「これからの観光戦略」

会津若松市長菅家氏・本渡市長安田氏・ニセコアド代表ロス・フィンドレー氏らによるそれぞれの自治体・企業が行う事業などについて事例報告が述べられた後、あるテーマについて言及。

所感

特に印象的であったのは、フィルムコミッション(以下FC)の事例報告であった。FCの設立のねらいは当然設立地の周知・好ましいイメージの拡大に他ならないが、その運営は利益を優先課題としない。撮影などによる利益が全て地域に還元されるよう、また円滑に行われるよう、撮影者と地域をつなぐ役目を果たす。

また、その運営は、市民のボランティア登録によるエキストラ手配も含んでおり、市民がそれまで気づき得なかった地域の価値の再発見、もしくは様々な人と交流する機会を提供する。これらの機会提供なフィルムコミッションならではの複合的な機会提供であり、鎌倉市でも導入の可能性を探る価値はあるものと考えさせられた。

またパネルディスカッションにおいては会津若松市の町中通りの再生事例が印象的であった。地方都市にありがちな寂れた通りを、それぞれの商店街毎を纏め上げ、補助することによって色彩などに統一感をもたせ、インフォメーション・休憩所を一体化させた観光客へのサービス場を提供することによって、ホスピタリティを感じさせるストリートへと変化させた。補助のあり方など研究すべき。

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